12月11日 新潟市にて講演を行いました
JA新潟市様主催の水稲土づくり研修会にて、講演を行ってまいりました。
会場は新潟市江南区文化会館です。
演題は「高温・乾燥に打ち勝つ稲作モデルチェンジ~良品質米生産に向けた土づくり・稲づくり~」とし、近年の気象変動を踏まえた稲作の考え方についてお話ししました。
はじめに、1971年から2025年までの新潟市における日平均気温の月平均値の推移グラフを示し、長期的に平均気温が上昇してきていることを共有しました。
そのうえで、気温上昇が水稲に及ぼす影響として、苗質の低下、還元リスクの増大、施肥ロス、出穂期の早期化などを挙げ、生育ステージそのものが変化してきている点について、改めて考えていただきたいとお伝えしました。
次に、稲が高温に負けているサインとして、千粒重や登熟歩合の低下、減葉、成熟期の枯れ上がり、出穂期の葉色の淡さ、倒伏などを紹介しました。
これらに該当する項目が見られる場合には、まずは圃場1枚でも構わないので、試験的にケイ酸質資材を施用してほしいとお話ししました。
また、気象変動が大きい現在だからこそ、暦日ではなく葉齢による評価が重要であるとし、特に確認すべき時期と部位について、4つのポイントに分けてお伝えしました。
講演終了後には参加者の皆様から多くのご質問をいただき、生産者の皆様の高い関心と熱意を強く感じる研修会となりました。