7月2日 「ひゃくまん穀」生産者大会にて講演を行いました
本大会は能登半島地震・奥能登豪雨の影響のため、約2年半ぶりの開催となります。令和7年産田植えの状況を見定めつつ、水稲防除の本格化を前に全部会員が一堂に会し、一体感をもって取組むことを目的に開催されました。
そこで演題を「需要に応えるための大粒・多収の確保 ~良品質・多収を実現する稲作へモデルチェンジ~」とし、お集まりいただいた約200名様に「モデルチェンジ」が必要であると語りかけました。
昨今の気象変動で高温が常態化していることに加え、乾燥リスクも増大していることから、品種別の戦略や技術の見直し、還元抑制や初期生育確保のためのスタートダッシュの良化について事例とともに説明を行いました。
また、稲体の老化を遅らせる4つの重要なポイントとして「水管理」「根」「ケイ酸」「窒素」を挙げました。特に水管理については、近年注目されている「飽水管理」について、その目的と役割について解説を行いました。あわせて窒素については登熟中期以降に葉色が低下すると稲体が老化し、品質・収量低下を招いてしまうこと、ケイ酸質資材施用により窒素の持続的供給に寄与できることなどをお話ししました。
最後に参加者様に「石川県は高い技術力を持った方が多いと感じています。震災や豪雨でご苦労されている方も多いと思いますが、一緒に進んでいきましょう」とエールを送りました。