この日は兵庫県内のJA職員、JA兵庫県防除協会員、JA全農兵庫の関係者様にお集まりいただき、「水稲　初期生育改善に向けた取り組み」についてお話をさせていただきました。

はじめに現在の稲作で起こっていることとして、地力低下や還元リスク、基本技術の省略に加え、高温や日照不足、フェーンなどの気象変動、農業従事者の減少や肥料価格高騰などを挙げ、その中で克服すべき課題は初期生育確保や生育後期の凋落抑制であることを述べました。
次いで明石市の過去20年間の7月～9月の平均気温、最高気温、最低気温を年代ごとに示し、いずれも気温が上昇していることをお伝えしました。そこで、高温条件下での増収・品質向上の必須条件は早期活着・初期生育の良化であるとし、具体的事例とともに対策や課題の抽出法について説明を行いました。

参加者様からは「説明がわかりやすかった。農家への伝え方も教えていただき参考になった」「今回、来ることができなかった職員にも聞かせたい」「医業から学ぶ話が印象に残った」「圃場ごとのカルテがあってそれぞれ対応している話に驚いた」などの感想をいただきました。皆様は熱心にメモを取りながら聞いてくださりあっという間の90分間でした。