8月28日 JA全農にいがた様 令和7年度 水稲土づくり研修会にて講演を行いました
新潟市江南区文化会館を会場として、令和7年度水稲土づくり研修会が開催されました。参加者様は生産者様やJA関係者、企業様など約100名にお集まりいただきました。
そこで演題を「良品質米生産に向けた土づくり・稲づくり」として、はじめに過去50年間の新潟市の日平均気温の月平均値の推移グラフを示し、2023年から4月、6月、8月の気温が上昇していること、この時期の高温が水稲に与える影響として、苗質低下や施肥ロス、出穂期が早期化していることなど挙げました。また近年は「飽差」といわれる、いわゆる空気の乾燥程度も注視していく必要があることから、今後は高温に加え乾燥にも留意した営農が重要であることを述べました。そのためには、根の吸水性向上や還元抑制、稲体からの水分ロス軽減が重要であるとして、ケイ酸資材の施用が必須であることを具体的事例とともに説明しました。
あわせて還元リスク軽減戦略の一つとして、稲わら腐熟促進について解説を行いました。
特に稲わらを直接分解する「アグリ革命」は、酵素の働きで稲わらのセルロースを分解すること、温度の影響を受けないため、乾田や湿田の両方で施用できることをお知らせしました。
講演後には時間切れになるくらいたくさん質問をいただき、参加者様の真剣な様子がひしひしと伝わってきました。