Dr.藤井の「学び舎」

イネのおはなし

予告なし!Dr.藤井に突撃し、稲作に関するキーワードが書かれたカードを無作為に選んでもらい、即興で答えていただく動画です。
あなたの知りたい情報、気になっていた事柄について一助となれば幸いです。
※動画へのご質問、お問合せは受け付けておりませんのでご了承願います。

緊急特別講演「今年の高温障害を語る」第三弾:中干し深掘り編

近年地球温暖化の影響で高温年が多くなっています。今年は近年まれにみる高温年となり、稲作へ大きな影響を与えました。今回の学び舎では、今年の高温障害の解説と、次年度へ向けた対策についてお話していきます。

なお、今回は研修室で撮影しているため、音の響きや外からの音が入り、聞き取りにくい所がありますが、是非、ライブ感をお楽しみください。

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今回のチェックポイント

☆高温に負けないイネづくりのために

作溝(さっこう)、中干し、適切な水管理、登熟根確保は必須!

【中干しの目的とその効果】

水田土壌中に酸素を送ることにより、土壌を還元状態から酸化状態にして根の生育を良くし、適正な生育に調節することができます。 適期に中干しを行うと、徐々に土壌が乾いてくるとともに過剰な生育を抑制し、イネの受光態勢の良化、生育過剰防止、メタンの発生抑制などの効果を得ることができます。

中干しの程度 中干しは“手段”】

中干しは生育診断に基づいて生育調節するための技術です。通常は圃場に「足あとがつく程度」~「小ひびの入る程度」が目安となりますが、倒伏が懸念される場合や土壌中のアンモニア態窒素量が多い場合は強めの中干し、生育量が小さく葉色がさめかかっている場合などは弱めの中干しとするなど、中干しの“程度”の判断が必要となります。中干しを効果的なものにするためには、“タイミング”が重要です。

【中干しを最大限に活かすために】

本格的な中干しの前に必ず行うのが“作溝”です。作溝があると中干しを効果的に行うことができます。作溝があると水尻まで水が行き渡り、スムーズな水管理が可能です。作溝はその後の間断かん水をする際にも重要な役割を果たします。各地域で協力体制を作るなど工夫してみてはいかがでしょうか。

関連書籍のご紹介

過去の動画はこちらから☆(YouTubeサイトにジャンプします)
◎【今一番声を大にして言いたい事編】
◎【土づくり編】
◎【気象編】
◎【中干しと作溝編】
◎【ケイ酸編】
◎【還元編】
◎【農業とSDGs編】
◎【農業と行動経済学編】

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【緊急特別講演「根のおはなし」】