「高畠つや姫」ブランド確立対策協議会様からのご依頼により、高畠町にて講演をさせてただきました。演題は「水稲から学ぶ高温に負けない土づくり戦略」です。

はじめに令和5年の品質評価として、置賜、村山、庄内の出穂後20日間平均気温と品種別一等米比率のグラフを示し、各地域とも乾燥条件の厳しい年次であったことを説明しました。さらに高温障害は、気象要因、品質の高温耐性やイネの体力によって、白未熟粒や胴割粒、登熟歩合や千粒重低下の程度が決定されることをお話ししました。そこで、高温・日照不足に負けない戦略として、シンク能の適正化や還元リスクの軽減、ケイ酸質資材の施用、持続的窒素供給などを挙げ、登熟根の確保や作溝、中干し、適切な水管理が必須であることを述べました。

あわせて気象変動時こそ、暦日ではなく葉齢による評価が重要であるとして、生育の各ステージにおけるポイントや注意点などについて解説を行い、初期生育の良化や登熟根の十分な確保に努めていただきたい旨お話ししました。

参加者様からは「今回の講演はとてもためになった」「参考になる知見が多く、目から鱗でした」などの感想をいただきました。農家の方に喜んでいただけるのは、何よりの励みとなります。これからも一緒に頑張っていきましょう。